富本憲吉
色繪煎茶器
箱無し
TOMIMOTO Kenkichi
Tea Pot/No original box
商品コード / Item number: 16033
高さ/Height :
茶器…12.8cm(ツマミ含む)
径/Width:
茶器…9.3cm(注ぎ口含む)
高台内に銘「見本 富」
富本 憲吉TOMIMOTO Kenkichi
- 1886年 奈良県生駒郡安堵村に生まれる。
- 1893年 日本画家、嘯園について南画を学ぶ。
- 1903年 日本美術院主催の展覧会入選。
- 1904年 東京美術学校図案科に入学。
- 1905年 日本画を川端玉章、洋画を岡田三郎助に学ぶ。
- 1908年 英国に私費留学。
- 1909年 東京美術学校を不在のまま卒業。
ロンドン市会立セントラル・スクール、オブ、アーツ入学。
- 1911年 英国より帰国。バーナード・リーチと親交。
- 1913年 安堵村の自宅の庭に楽焼の窯を築く。
- 1926年 東京都世田谷区祖師に転居。
- 1931年 日本版画協会会員。
- 英国にてリーチと合同展開催。
- 1937年 芸術院会員に任命。
- 1944年 東京美術学校教授に就任。
- 1946年 安堵村に帰り東京美術学校教授、芸術院会員を辞任する 京都・福田力三郎の窯で制作。
- 1947年 新匠美術工芸会結成。
- 1950年 京都市立美術大学教授就任。
- 1955年 第1回重要無形文化財(色絵磁器)保持者に認定。
- 1961年 文化勲章受章。
- 1963年 京都市立美術大学教授を定年退職。
- 同大学学長に選任。逝去。
- 第1回重要無形文化財「色絵磁器」保持者(人間国宝)に認定。他にも芸術院会員、文化勲章受章。
その多彩な作陶活動は、楽焼、色絵、白磁、九谷そして、羊歯の連続模様、独自の金銀彩へとひたすらに追求した芸術家です。「模様から模様をつくらず」の言葉は近代工芸の創作理念として受け継がれ、今も尚、日本陶芸界の巨匠のなかの巨匠です。
- 富本は元来作品の量産を模索しており、作家はデザインを作成し大資本の工場での大量生産を望んでいた。1951年には京都の高島製陶所、その数年後にはヤサカ工芸によって「富泉」銘による富本憲吉デザインの日常食器が発売されている。本作はそれらの「ひな形」ともいえる富本自身で制作した「見本」。サインから富本が没する1年前昭和36年の制作で「富」のサインの脇に「見本」と染付で描かれている。見本とはいえ1点のみの制作品と思われ、その希少性は高い。